球速の速い投手の特徴として、上半身と下半身の捻転差が挙げられます。




踏み出し足が着いた時に上半身(胸)がまだ投球方向に向かず、捻じれている状態です。

捻転差1






いわゆるこれが出来ていない選手は『開きが早い』と言われます。


指導者に言われる多いワードの一つではないでしょうか(^-^;




ただ開きを抑えて投げようとすると球が抜けたり、力が上手く伝わらなくなります。







これは開きが早くなる原因が体のコンディションにある場合です。


もともと捻転差が作れない体ではどれだけ投球フォームを変えても良くなりません。




今回は捻転差を作るためのポイント、改善ストレッチを紹介します。











☆捻転差を作るためのポイント


・胸椎の動き
・肩甲骨の動き






☆捻転差をつくるためのストレッチ法

①胸椎の伸展運動

胸椎伸展 2


胸椎は体幹をひねる動作、肩甲骨の動きに大きくかかわります。



ここが固いと投球中に捻転差を作ることはできません。


まずは背中から胸の前までの柔軟性を出してください。





②小胸筋(胸の前)のストレッチ

小胸筋ストレッチ 3


投球中に捻転差をつくるためには「肩甲骨を内側に引く(内転する)」動きが重要です。



しかし、胸の前の筋肉(小胸筋)が固く、これができなくなっている選手が多くいます。



まずはこの小胸筋の柔軟性をだしてください。

このストレッチの際に肩甲骨を内側に引くとさらに効果が上がります。






※肩の脱臼経験がある方は再脱臼するリスクがあるため禁止です。





③肩甲骨エクササイズ
肩甲骨内転運動 4

投球時の捻転差をつくる肩甲骨を引く(内転する)動きと、体幹の回旋を合わせた運動です。




足が動かないように体幹、上半身を大きくひねります。


ポイントは肩甲骨、背中から腕を引くことです。
肩から引いてしまうと運動の効果がなくなってしまうので注意が必要です。


肩甲骨運動 注意点6








この3つの運動で胸椎、肩甲骨の可動域を広げることで投球中の捻転差がつくりやすくなります。






しかし、投球中の捻転差は下半身の影響もうけます。
捻転差がつくりやすいフォームとつくりにくいフォームがあります。


肩甲骨が使えるポジション 5


肩甲骨が使えないポジション 6



小さな差に見えますがこの軸足の動きができない場合は、以下の問題点がでます。
・下半身の力がボールに伝わらず球速が落ちる。
・肩甲骨の動きが出にくくなるため捻転差がなくなる=開きが早いフォームになる





この動きに関しては一つ前の記事を参考にしてください。