野球の動きに必要な要素である、

・体を捻ること
・体をしならせること

この2つの動きに関連するのが、胸椎です。


特に投手は胸椎の動きが上手く使えないと、
体の開きが早くなる・・・
体幹からの力が腕に伝わらなくなる・・・
肩甲骨の動きが悪くなりケガにつながる・・・






今回はウォーミングアップやトレーニングに使える
『胸椎プログラム』を紹介します。











☆ストレッチメニュー


①胸椎伸展ボールストレッチ
胸椎伸展

肩甲骨の少し下の位置にボールを置いて寝ころびます。

100均で売っているボールが一番理想です。


胸が張られた状態から、腕を上げたり、横から円を描くように動かしてください。
胸の前が伸びる感覚がわかると思います。



②キャット&ドック

キャット&ドック

次に肩甲骨と体幹全体をしなやかに動かす練習をします。

左の写真で最大限体を丸く(肩甲骨を押し出すイメージ)
右の写真で最大限体を反る(肩甲骨を引き寄せるイメージ)
で大きく動かしてください。


ゆっくり10回動かせたら、ちょっとスピードを上げて10回動かします。



ポイントは腕の力を抜いて、肘は伸ばしたまま、肩甲骨から動くイメージです。





③胸椎回旋+肩甲骨

次に胸椎の回旋の動きと肩甲骨の内転(内側に引く)動きを行います。
肩甲骨エクササイズ


これは以前にも紹介したメニューです。

投手で体の開きが早いと言われる選手、
肩、肘に痛みや違和感を感じる選手は必ず行ってください。



左右にゆっくり10回ずつが理想です。







☆野球の動きをよくするヨガメニュー

ヨガは野球の動きを改善するのに、すごく有効だと思います。
今回は胸椎の動きと股関節の動きを改善するヨガを紹介します。




①ねじったトカゲのポーズ
胸椎回旋ヨガ


足を前後に開いて、左足の横に右手をつきます。
体をしっかりひねって真上を向いた状態で30秒間キープします。


ポイントは前足側の膝が開かないようにすることです。

お尻の筋肉と、胸椎、肩甲骨の動きの改善につながります。



②ねじった体を伸ばすポーズ

胸椎回旋ヨガ②

この動きはさらに難易度が上がります。
足を前後に開いて、前足の上に反対側の肘をのせます。
その後、両手を写真のように合わせて、最後に後ろ足を伸ばして膝を上げます。

この状態で30秒間キープしてください。


お尻の動き、胸椎、肩甲骨の可動域、体幹の筋力が改善されます。








☆野球の動きにつながる肩甲骨、体幹トレーニング

最後に柔軟性を上げたところから、野球の動きにつなげていきます。

ケガを予防すること、体幹からの力をボールに伝え球速をあげることが目的です。



①胸椎伸展+肩甲骨周囲筋のトレーニング
胸椎伸展+肩甲骨内転

ボールを手で挟みます。(親指側で挟んでください)
そのまま上に腕を上げて、ボールが頭よりも後ろに行くまで上げてください。

大きく15回から20回行ってください。


ポイントは腕を上げきったときに、肩甲骨の内側に力がはいること。
胸を張って肩甲骨が引き寄せられるところまであげてください。



②投球につながる体幹トレーニング1
胸椎伸展からの体幹トレーニング②

ボールを使って胸椎の伸展位置から体幹に力をいれます。

投球の時に胸を張った状態から、体幹の筋力を使うことをイメージしています。


ポイントは腕に力が入りすぎないように。
お腹の力で体を丸めてください。


10回を2~3セットほど行ってください。





③投球につながる体幹トレーニング2
胸椎伸展からの体幹トレーニング


一番最初に紹介した背中にボールをいれた胸椎伸展のストレッチ。

この形から斜めに体を起こして体幹のトレーニングを行います。


しっかり胸を張った位置から、体幹に力を入れることがポイントです。


15回を左右1~2セット行ってください。



お腹から腕の先まで力が伝わる感覚を覚えると、
投球時にも勝手にボールにお腹の力が伝わるようになります。





体の使い方をトレーニングから投球に落とし込む時のポイントは、
投球の時にはあまり意識しないこと!!

トレーニングの時に意識的に体の使い方を覚えて、
投球の時に無意識にその動きができるようになることが重要です。



それができるまでは反復を続けてください。





今回は胸椎プログラムを紹介させていただきました。
このメニューは球速だけでなく、ボールの回転数も上げる効果があります。

胸椎の動きが気になる人、パフォーマンスを上げたい人は、
1日1回、この記事に載っている順番でメニューを行ってください。
1~2週間ほどで効果を実感できると思います。